海賊

□火拳にべたべたされる
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「ねぇエース隊長、」





「んー?何だー?」





「………いや、その…











どいてくれませんか?」





「……やだ、」





「んなっ……!」





雲一つない空は実に晴れ晴れとしており、
白髭海賊団の食料が少し少なくなったとサッチから言われと分担して魚釣りをしている時だった。





『よお名前。…そこ座っていいか?』





『えっ?ああ、はい。
別にいいですけど……』





いきなり釣り道具を持って現れたのはエース隊長。
それに少し驚きながらも、別に私の隣は誰も座ってなかったからエース隊長が座る事を了承した。



が、



どうも私とこの人が考えていた座る場所は違ったらしい。





「……エース隊長ー、『そこ』にいられると釣りしづらいんですけどー、」





正解は、いきなりエース隊長が私の膝の上に寝転がり、ジッと此方を見ているでした。
それはもう躊躇いも無く来るもんでしたから私も行動出来ませんでした。





「別に釣れてねぇだろ」





「ざけんな。
いいからさっさとどいて下さい。邪魔です」





「えー、いいだろーちょっと位。
それに減るもんでもねぇし……」





「そういう問題じゃありません。」





ただ、そんなにがっつり見られるのが嫌なんだよこっちは。
だからと言って断じてエース隊長が嫌いと言う訳ではない。隣に座って一緒に魚釣りが出来る、と思った時は少し嬉しかった。けど、今のこの状況はどうも違うようで。




兎に角自分的には嫌なんだ。





「……………。」





「……………。」





只今沈黙の中。




エース隊長は一体何がしたいのか全くもってわからぬまま時間が過ぎていく。


そして釣り竿にも全くと言っていい程魚が来る気配無し…。





「………。」ジィー





「……………。」





取りあえずこの人の視線は無視して今晩のおかずを釣らなくてはいけない。


そう………






「………。」ジィー






「……………。」






エース隊長の視線を、






「………。」ジィー





「……………。」





無視して………





.
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