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□それが恋というもの
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ドフ→←←鰐で鰐がなんか乙女。そして駄文。

読んでやるさっ!な勇者様のみお進み下さい;













第一印象で人を嫌ったのは初めての事だとクロコダイルは記憶している。
もともと他人に関心を抱かない性格である事は理解していたし、別段興味を持ちたいとも思わなかった彼にとって、それは嬉しくない誤算であった。

今思えば何がそれほどに気に食わなかったのかと熱に浮かされる頭で思い浮かべる。

例えば。
遠くに居てもすぐに確認出来る巨体だとか。
目に痛いふざけたピンクのコートだとか。
背中を丸めてコートに手を突っ込み、あまつさえがに股で歩く品の無さだとか。
人を小馬鹿にしたように常に浮かべている薄ら笑いだとか。

挙げようと思えばまだまだ幾らでも挙げられるだろう。

要するに、だ。


クロコダイルには今の現状がてんで理解出来ずにいた。
言葉にしてしまえば、休日の朝に目を覚まして見れば見慣れた自室のベッドに先程散々な説明を加えた大柄な男が、何故か一糸纏わぬ姿で隣で眠っているという状況が、である。

何故か、と言われれば「そういう関係」だからとしか言いようが無いのも分かってはいる。
では恋仲なのか、と尋ねられれば彼は高らかに笑い飛ばすだろう。

だが現に、彼もまた一糸纏わぬ姿でこちらに背を向け大きな図体を丸めるようにして眠っている男を見下ろしているのだから何ともおかしい話である。


『ガサツで品がねぇ、あぁ笑い方も人を馬鹿にしたような笑いだったか。…低脳で欲に忠実、救えねぇ大馬鹿野郎で…。……あぁでも』

のそりと横から男の体に覆い被さるようにしてその顔を覗き込む。
常時愛用しているサングラスはこの時ばかりは外されてはいるが眠っているため瞼の奥の瞳までは見られない。
半開きの口からは規則正しい寝息が聞こえていた。安らかに眠るその表情にいつものふてぶてしい笑みは無い。

『…黙ってる時の面は悪くねぇな』

むしろ好みだと思う。いっそずっと黙ってりゃあ…

そこまで考えてハタと彼は思考を中断させた。

『…黙ってりゃあ…なんだ?』

大体何故自分がこの男の事をここまで考えなければならないのか。
第一印象は最悪で、接触してみれば尚更最悪だったはずだ。

だが、その男を自室に入れているどころかこうして共に朝を迎えてしまっている自分は何なんだ。

これではまるで…
 
 
 

「…ん〜…クロコちゃん…?起きてたの…」

心地良い眠りから目を覚ませば愛しい人の背中が目に入りドフラミンゴはその背に声をかけた。
自分よりも彼の方が先に起きるのは常々の事だったがシャワーも浴びずにバスローブすら羽織らないままベッドの縁に腰を掛けている姿に珍しいと首を傾げる。
声をかけても相手から反応が返ってくる事はなくドフラミンゴはますます不思議に思い直角に首を倒した。

「なぁ、クロコちゃん?返事くらいしてくれねぇと拗ねちまうぜ?」
「〜〜っ待…!」

後ろから肩をひっつかみ仰向けにベッドへと縫い付けてやれば焦ったような声が上がった。
だが彼にとってそんな事はどうでもいい、それよりもだ。

「フッ…フフフッ!!どうしたぁ?顔真っ赤にしちまって…!」
「〜〜っるせぇ馬鹿野郎!テメェのせいだろうが!!」

逆さまに覗き込んだクロコダイルの顔は耳まで真っ赤に染まっていた。
思わずにやけながら尋ねれば腕を払いのけながら立ち上がった相手に怒鳴りつけられる。
ドフラミンゴからして見れば意味が分からない。だが珍しいその姿においしい状況だとだけ都合良く解釈した彼は憤慨しながらシャワールームへと足を向けたクロコダイルの腕を掴んだ。

途端不機嫌そうに眉を寄せた表情がベッドに座ったままの彼を見下ろすがドフラミンゴは愉しげに自らの唇を舌で舐め上げ金の瞳を見上げる。

「フフッ!良く分からねえが俺のせいなんだろう?責任とってやるからこっち来いよクロコダイル…」

低く囁くように告げた言葉にクロコダイルの瞳が不機嫌な表情はそのままに揺れたのが分かった。

「……俺は…」
「…?」

掴まれた腕を振り払おうともしないままにクロコダイルの瞳が向けられる。
常人なら震え上がるだろう眼光だが、それが困惑の色を含んでいる事を見逃すほど彼も馬鹿では無い。

「…俺は……テメェが大嫌いだ…!」
「フフッ!フッフッフ!」

まるで自分に言い聞かせるかのように告げられた言葉はあまりにも弱々しく自分の知る彼らしく無い。
自分が寝ている間に何があったかは知らないが心底惜しい事をしたと愉快気に笑い声を響かせるドフラミンゴは不器用で素直で無い愛しい人がそれ以上口を開くよりも早くその唇に蓋をしてやった。
――――――――――
不完全燃焼とはまさにこの事←
鰐が乙女だよ〜気持ち悪いよぉ←黙

ドフは鰐と付き合ってるつもりで居ますが鰐は気付いてません。
鰐はドフ大好きでも全く相手にしてなくても萌えるんだっ!

初作にして色々残念な感じでスミマセッ…!
 
 
 

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