WHITE

□愛して、奪って、壊して
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お前の愛すものを奪って、
どうか望まれない壊し方を。



[愛して、奪って、壊して]






ブラウンの瞳の奥から覗くアイツの姿。その口から発する少々荒い言葉は、愛故に向けられるものだって。嫌でもよく分かる。だって名前を呼ぶ声さえ幸せに満ちて聞こえるんだ…



―――この色の無い世界は、こんな願いさえも叶えてくれない

「…いいぜ…奪ってやるよ!」









「…どうしたんだよ?その腕…」
「なッ…なんでもない……よ…」

石田の腕に、赤い跡。何かで締め付けられたようなソレは、白い肌によく目立つ。

「なんでもないじゃねぇだろ!見せて見ろって。」
「君には関係無いだろッ!」
「見せろ!!」

怒鳴れば身体はビクリと震えて、おずおずと差し出される右腕。手首から肘に近い辺りまで、痛々しく何かを物語っていた。それは自分では付けられないだろうもの。なにより理由が無いから…

「…誰にされたんだよ…虚か?」
「………………。」
「答えろよ…」
「……君は…知らなくて良い事だ」「石田!!」

掴んでいた腕を振り払われ、その姿は教室の外へ消えていった。

















『……やっ…だ、あぁっ…やめ……痛ッ…やぁぁぁんッ!!』

『ハッ……優しくなんて…はぁっ…される、と思ったかッ!!』

『あ、やんっ!!…らめぇ……ひぁぁっ!』

『…ほら、もっと泣けよ…』

『ひっ…あぁんッ!……も、…やだぁ……あっ、く…あぁぁぁ!!』

『そうだ…気持ち良いんだろ?好きなんだろ?だったら…アイツなんか捨てて…俺を選べよ……』

『やっあっ…あッ…くろ…さきぃ…黒崎ぃぃ!!』

『!!…………折角…』

『…え……』





『…ッやぁぁぁぁぁあ!!』











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