銀魂-Not-

□γ 涙痕の報い:土山
1ページ/5ページ



 漸く一日の仕事が終わる。
AM24:00を廻り、何とか今日の分の書類整理を終え、卓上を片付ける山崎。
 明日も早いからともう布団を敷いて寝ることにした。
引き出しに書類をしまうとゆっくり立ち上がり、押し入れに向った。襖を開け、煎餅布団を出して畳に敷き始めた。モノの数分で敷き終え、寝着の浴衣に着替えると布団へ仰向けに寝転がる。
 天井を見つめながら、ふと土方が頭の中に浮かんできた。


(―――ったく、何なんだよ。副長の奴!!人に山みたいな書類、押し付けやがって!!)


 昼、交錯活動を終え、へとへとになって帰ってきた山崎に待ち構えていた土方が大量の書類整理を命じた。平の山崎が上司命令に逆らえる訳もなく、先程まで掛かって書類書きをしていたのだ。
 それから数時間、何とか終わらせた書類の山を持って土方の部屋に行く。山崎に対する労いの言葉はなく、一言二言ほど言葉を交わた。慣れてはいるが、素っ気なさすぎる。
 そのまま土方の部屋を退室すると、その足で入浴場に行った。沸き上がる感情を洗い流すように湯を被り、烏の行水の如く湯から上がり、自室に戻った。
 そして、今日の分の書類整理をし始め、今に至る。

「俺に恨みでもあんだよ、あの糞マヨラーは!!」

 蒸し返してきた怒りの余り、思わず叫んでしまった山崎。気にせず、四肢を思いっきり伸ばしながら、横向きに寝返る。


.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ