BL

□保健室の冬。
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しかしグラハムは懲りた様子もなく……というか、むしろテンションが上がっているようだった。



「ふはははは…、な、なるほど…。こういうプレイが好みなのかね?眠り姫…」


「好みじゃねぇよ。(イラッ)」


「…い、いや、しかし…私としては不思議と悪い気はしないな……様々な意味で鼻血が出そうだ…」


「あんたみたいなド変態が何で教職に就けたのか不思議でならねぇぜ。」


「フフフ、それは…そうだろう…。……何せ、世界七不思議の一つに…数えられているのだからな…」


「そこまで大規模なモンだったのか…!?」



会話しつつ、グラハムの背中を踏み付ける足を決して休めたりしない俺である。

しかし信じてほしい。

俺は断じてサディストなんかじゃないんだぜ!!

ハロウィンでは散々だったけどよ!!



「ね、眠り姫……、少し真面目な話をしよう……。私の背中を踏み付けるのは、一旦中断してもらいたい……」



息も絶え絶えになりつつ言うグラハム。

かなり苦しそうだ。



「……でもよ、ここで俺があんたを踏む足をどけたら、急に襲い掛かられるなんつーオチが待ってるんじゃねーの?」



警戒心バリバリで問いかける俺。

が、グラハムは真剣な眼差しで俺を見つめながら、その眼に負けないくらいに真摯な声で言う。



「決して襲わないと約束しよう。
……確かに私は、君を救急箱の中身を駆使して拘束、具体的に言えば手足を包帯で縛り、ガーゼを口に含ませて声を出させなくし、その後ベッドに運んで服を脱がせ、あ、もちろん白衣は脱がしたりせんが、とにかくピ――――ッ(※放送禁止用語)的なことをしようと画策したことは認めるが、しかし私は約束を守る男だということを、」



「お前は正直村の住人か!!!」



自分でもイマイチ分からんツッコミを入れつつ、俺は思いっ切りグラハムを踏ん付けた。

ちなみに頭を踏ん付けた。

「ぐぶふぅっ!!」とか言う声が聞こえた気がしたが無視した。



「どこまで変態教師なんだよハム先生!!もう俺ドン引きだぜ!?ここまでドン引いたのは恐らく人生初だぜ!?」


「な、なにっ……?では私は……君の『初めて』を…奪えたということか………本望…」


「違ぇよ!!どんだけ変態的な解釈が得意なんだよあんたは!!」


「フッ……。落ち着きたまえ眠り姫…。変態性は……誰の心の中にもあるのだよ………」


「お前ほど壮大な変態性を持ってる奴はスゲー珍しいけどな!!」


「某雛見沢のとある少年は言った……『男は統べからく変態だ』、と………」


「ひぐらしネタ…だと…!?」


「クールになれ……クールになるんだ眠り姫…!!」


「いやお前もクールになれよ!!つか冷凍保存されろ。その後誰からも忘れられろ。」


「……そ、そんな冷たい言葉を言うな、眠り姫………そういうプレイかと思って興奮してしまうではないか……」


「もう嫌だコイツ!!」



なんだか涙が出てきた。

どうしてこんな変態が俺の同僚なんだ。

マジで泣ける。

これが貧乏クジ属性である俺の持つ力なのか。

無意識に不幸を呼び寄せてしまう的な力……。

くそっ…、こんな力なら……、俺は持ちたくなどなかった…!!

………とか、厨二病的なことを考えていると、





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