BL

□融解しそう。
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「耳まで真っ赤になって…、本当に可愛いなティエリアは。
なぁ、何でそんなに可愛い訳?」


耳元で囁かれて、心臓の鼓動が早くなる。


「……ぇ、………べ、別に僕は…可愛くなんか…」


「可愛いっつーの。ティエリアが可愛すぎて……、もっと見ていたい」


ニールが透き通るような、けれど何処か熱っぽい声で言った。


……何でそんな綺麗な声が出るんですか、貴方は。


その声だけで、……身体が不思議と熱くなる。


聞いていて心地いいのに、…自分の中の何かが崩れそうで怖くなる…。


と、


ふと、僕の視界が傾いた。


「ぇ、え?」


気付いた時には天井が正面に見えていた。


どうやらニールが僕を抱きとめたまま、後ろに寝転んだらしかった。



―深刻なエラーが発生しました―



「ちょ、ななな何やってるんですか貴方は!!」


「だってティエリアが可愛いから!!俺は悪くないぞ!!」


ぎゅう〜〜っと思い切り僕を抱きしめながら言うニール。


そんなに密着されると色んな意味で苦しい!


っていうか、


「堂々と責任転嫁しないで下さい!!そして離して下さいー!」


「い・や・だ!!!」


「はい!!?」


「……もういいから、黙れって。」


「………っ、?」


ぐらっ、と視界がまたも傾く。


さっきまで僕の背中側にいたニールが、体勢を変えて僕の上に覆いかぶさった。


至近距離でニールと目が合って、息が詰まりそうになる。


何するんですか、


……と言おうとしたけれど。


その前に口を塞がれてしまった。


キス、で。


「――っ!!」


強引に舌が入ってくる。


熱い舌の感触と甘い味に頭がくらくらして、視界が霞む。


「………んっ、」


舌の裏側の敏感な所を探られて、


思わず声が出た。


……何だか悔しい。


負けるもんか、とか意味不明な決意が浮かんだ。


「……〜〜〜〜」


でも、


やっぱりニールってキスが上手いのかも………、だから、


身体が芯から熱くなる。


声も、出てしまう。


「…ぅ…………っん…、…」


まぶたをぎゅっと閉じて、抵抗しようともがく。


が、ニールに両手を抑えつけられてしまった。


…えぇー(泣)


「…ふ、ぁ………っ」


長いキスが続く。


むせそうになるくらい深い所まで、舌を入れられる。


……このままだと僕、キスの熱で溶けるんじゃないだろうか。


ていうか既に溶けていそうだ…。


「……っは、ぁ」


――突然、口が離れた。


ようやくキスが終わったらしかった。


安堵しつつも、何だか少し残念……………………


って違う。違うぞ。全然残念なんかじゃないぞ。



「ティエリア……、俺、なんかもう色々と限界みたいなんだけど。」


開口一番、意味不明なことをニールが言ってきた。


「限界………って、」


「キスだけじゃ我慢出来ねぇ。」


「はい??」


ま、真面目な顔して言われても……。


え、え、ど、どうすればいいんだ、これ。


何だこの状況。


……………というかいつの間にかニールの手が、


僕の服のボタンをはずして……………るんですけど!?


「な、なな、何してるんですか!!」


「ボタンをはずしてる。(キリッ)」


「決め顔で言わないで下さい!!(焦)」


「焦ってるティエリアも可愛いな〜〜、もっと焦らせたくなるわ」


「は!??」


「ティエリアは俺の嫁。だから俺は何しても許される!!(キリッ)」


「だから決め顔で言うなって言ってんでしょーが!!」






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