BL
□先輩さまと後輩くん。
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…ほんの少しだけ、ティエリアに接近してみる。
ほんの少しだけ、ティエリアの耳元に片手で触れて、俺を見上げさせてみる。
ティエリアは突然の俺の行動に、何も出来ないでいるようだった。
………そして、ほんの少しだけ。
ティエリアの半開きだった唇に、キスをしてみた。
ティエリアが驚きに身を硬直させたのが分かったが、今さら構わなかった。
…ただ触れ合うだけの短いキスを終えて、すぐにティエリアから離れる。
「……………」
「………………ラ、イル？」
呆然と、俺の名前を呼ぶティエリア。
その声が思ったより可愛かったので、ちょっと調子に乗ってみた。
ていうか調子に乗りでもしないと、俺のメンタルが色んな意味でもたない気がした。
「何だよ、切なげな声出しちゃって。まさか今ので俺に惚れたかぁ？」
「なっ、…ち、違うっ…！！」
案の定うろえたえだしたティエリアは、両手の平をぶんぶん振りまくって否定した。
……そんなに否定しなくても、いいんじゃねーか？
「そんなことより！何故、僕に、あ、あんな…」
ティエリアが言及してきた。
当然と言えば当然だが。
「さあ？」
「ごまかすな、ちゃんと答えろ！」
怒っているのか恥ずかしがっているのか、ティエリアの顔はかなり真っ赤だった。
瞳まで潤んでしまっている。
そんなティエリアの様子を見て、…何となく小さく笑ってしまった。
そして、唐突にある結論に辿り着く。
「…………。やっぱ俺じゃ代わりは無理かぁ…」
小さな声で呟いたつもりだったが、ティエリアの地獄耳にはしっかり届いていたみたいだった。
「代わり…って、何のことだ？」
「何でもねぇよ」
やんわりとだが、突き放すようにそう言って、俺はティエリアから目をそらす。
そう、何でもない。
──ただ、兄さんならきっと。
強引なやり方しか出来ない俺なんかより上手に、
そして優しく、想いを伝えられるんだろうな……と、思っただけ。
あとがき。
何かライティエっぽくなくてすみませんorz
今回もあまりに駄文すぎて、完成した後もちょくちょく改訂してますｗｗ（←
最終的にやっぱ作者はニルティエ派だったみたいですわ…