ギャグ
□炬燵にミカン
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冬です!!
in・ライルの部屋。
「…げほごほげほっ。」
「…けほけほっ。」
「…ごほんごほんっ。」
室内には、3人分の咳の音が響いていた。
「…けほっ、刹那、そこのミカンを取ってくれ」
「ごほっ。ちょっと待てティエリア。俺は今METAL BUILDフリーダムガンダムを組むのに、げほっ、忙しいんだ」
「な、なんだと、けほっ。せっかく炬燵に入っているんだから、ミカンを…けほ、食べさせろ!」
「ちょ、ティエリア落ち着いて!ミカンなら僕が取るよ、ほら」
「ごほんっ、うー…。あ、アレルヤ、俺にも…ごほんごほんっ。ミカン、くれー。ごほんっごほんっ、がはっっ」
「だ、大丈夫?ニールが1番、風邪酷そうだね」
「ごほんごほんごほごほっ。ごほんっ。ごほんごほんごほんごほんごほんごほんごほっ」
「も、もう何言ってるのか僕には分からないよ…」
「フッ、甘いなアレルヤ。けほっ、ニールはこう言っているんだ。『大丈夫だ心配すんなww(ドヤァア)』とな…」
「え!?本当に?」
「げほっ、さすがティエリアだ。ニール語通訳検定準1級保持者の名は、ごほ、伊達じゃないということか」
「ていうかちょっと待てオイ。」
ついに耐え切れなくなったのか、ライルが口を挟んだ。
「どうしたのライル?君もミカンが欲しいのかい?」
「欲しくねぇよ!!それより何で全員俺の部屋に集合してんだよっ」
現在ライルの部屋には、
酷い咳をしつつ栄養ドリンクを飲みながら頑張ってガンプラを作っている刹那と、
酷い咳をしつつマスクを付けて服を幾重にも着込みミカンの皮を剥いているティエリアと、
酷い咳をしつつ珍しく半袖Tシャツでなく長袖Tシャツを着て炬燵机に突っ伏しているニールと、
何の変哲もないただのアレルヤがいた。
ちなみにこの4人が正方形の炬燵の四辺全てを占拠しているので、ライルは部屋の隅で寒い思いをしている。
「おかしいだろこの状況!!お前ら風邪気味ならおとなしく自分の部屋で寝てろ!!このままじゃ俺まで風邪引いちまうだろーが!!」
「「「「え…だってライルの部屋には、加湿器があるから……」」」」
同時に言う4人。
その言葉にライルはツッコミを入れずにはいられなかった。
「……去年の小説のネタ引っ張る気かお前ら!!!」
※詳しくは小説『人口密度。』をご覧下さい
「ごほん、ごほっ。まぁ…いいじゃねーか別に。ごほんごほんっ、細かいこと気にしてたら、ごほっ。駄目なんだぞー…がはごほごほごほっ」
満身創痍ながらもライルを窘めるニール。
HP残り1しかありません的なオーラ満載だった。
「っつーか何で兄さんが風邪引いてんだ、死人だろアンタは!!」
「ごほんっ、ず、ずっと半袖Tシャツでいたから…かな、がはっ、ごほごほっごほんっ」
「や、だから、死んでるのに風邪引くってどういうメカニズムなんだって言ってんだけど…!?」
「ちなみに俺は、ごほっ、連日徹夜でガンプラを作っていたら風邪引いた。」
「ちなみに僕は、けほっ、連日徹夜で盗撮(ry、…とにかく風邪引いた。原因は不明だ」
「……お前ら2人は早く自重という言葉を覚えろ!!」
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