ギャグ
□マイスターズは今日も元気です。
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春。
inアレルヤの部屋。
「刹那ー、そこのクッキー取ってくれー」
椅子に腰掛けて端末をいじりながらライルが言った。
「これか?」
刹那がテーブルの上にあった某お菓子メーカーの人気商品であるクッキーの箱を取る。
「そうそう、それだよ。『マリー』の方な。」
刹那から箱を受け取り、封を開けながら言うライル。
「『グラハム』なんてのもあるが」
「それはお前か兄さんの担当だろ」
「たとえただのクッキーでも、奴と同じ名前の食物は遠慮しておく」
疲れ切った表情で言う刹那。
「ふーん?……それにしてもアレルヤの奴、なかなか来ねーな」
「………だな。」
現在、アレルヤの部屋に居るのはライルと刹那だけだった。
つまり部屋の主が居ない状態でクッキーを勝手に食べようとしている訳だが、そんなことは気にしない2人である。
「ったく、アレルヤの奴……。俺らを呼び出しておいて遅刻かよ?」
「PM3時集合だったはずだが、既に20分ほど過ぎているな……」
がちゃっ
(注:扉が開く音)
「皆お待たせっ!遅れてごめんね〜〜」
やたらテンション高く部屋に入ってきたのは、件のアレルヤだった。
「…噂をすれば影って奴か?」
クッキーをもぐもぐ食べながら言うライル。
「こんなことならもっと早く噂しておけば良かったな」
クッキーをぱくぱく食べながら言う刹那。
「あー!!僕のマリー!!」
2人がクッキーを食べていることに気づき、アレルヤの顔に縦線が入る。
「食べちゃうなんて…僕のマリーになんてことするのさ!ライルっ!!」
「何で俺だけ!?つか誤解を招くような表現すんな!」
「うぁーどうせならグラハムの方を食べてほしかったよ!」
「論外だ。ところで俺は『ムーンライト』が欲しいんだが…」
クッキーをしゃくしゃく食べながら、アレルヤに催促する刹那。
「『ムーンライト』はこの前ティエリアが嫌がらせの如く全部食べちゃったよ……」
「それ嫌がらせなんじゃねーの?…『マリー』美味いな〜」
「だからライルは食べちゃ駄目だって!!ほら、今すぐ吐き出して!!胃に入った分も全部!!」
至極真面目な顔で言うアレルヤ。
「その要求を俺が飲むと思ってんのか!?」
「大丈夫だライル。俺が胃にボディーブローをキメてやろう。
そうすれば一発で吐き出せるぞ」
「何でお前はこういう時だけ積極的なんだよ…!」
「ロックオン・ストラトスにサービスだな(ニコ)」
「暴力行為とサービスを取り違えんな。そして高河ゆん先生に謝ってこい」
高河ゆん先生作の00漫画を未読の方には分かりづらい会話をする、刹那とライルだった。
「…あのー。刹那もライルもそろそろ無駄話はやめにしてくれない?本題に入りたいんだけど」
「無駄話の発端はお前だろが…」
早くも帰りたくなってきたライルだった。
「で。本題というのは何だ?
早めに済ませてくれないとZガンダムの再放送が見れないんだが」
「うん、本題っていうのはね…。実はもうすぐマリーの誕生日なんだ。だから、お祝いをしたいんだけど……。
どんな風にお祝いしたらいいか相談したくてさ」
はにかみながら言うアレルヤ。
そんなアレルヤのリア充的はにかみ方にイラつぎながら、ライルが問う。
「相談相手のチョイス、間違えてないか?だいたい何で兄さんやティエリアは呼ばなかったんだよ」
「その2人にも連絡しておいたんだけど、用事があって来れないそうだよ。
ニールはよく分からないけど、ティエリアはヴェーダ内での活動が忙しいとか何とか…」
「……どうせまたヴェーダを使ってニールの画像でも漁ってるんじゃないのか」
無表情で言う刹那。
「……もしくはヴェーダを使って兄さんにストーカー行為でも働いてんじゃねーの」
呆れ顔で言うライル。
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