BL

□ごろごろしたい。
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《ニールがミッションの為に1週間トレミーを離れて地上に降りることになりました。》






「…………………1、週、間、、、、、」


自室のテーブルに顔面から突っ伏し、僕は呟いた。


頭が重い。上がらない。


体に力が入らない。


「…………おのれ………僕からニールを7日間も取り上げようとは…………」


覚えていろ、あの飲んだくれ戦術予報士め。


だいたい何故ニールなんだ。


アレルヤあたりにでも行かせればよかったじゃないか。


「……………」


……しかし、これも全ては計画の為。


わかっている、………わかっているんだ。


今回のミッションを最上の形で成功させるには、ニール以外に適任者がいなかった。


さすがニール。


仕事の出来る貴方は素敵です……。


とにかくニールは今もミッション遂行の為に働いてくれているのだ。


だから僕は、彼のいない1週間を耐え抜かなければならない。


………いや、耐えてみせる。


耐えなければならないんだ。


「………………し、しかし……このままでは………」


精神衛生上、あまりに良くない。


苦しい。ニール成分を補給したくていたたまれない。


…ニールがトレミーを離れ、今日で既に5日間が経った。


実は1日目の時点では、彼が地上に降りることに何の抵抗もなかった。


マイスターがミッション遂行の為に1週間トレミーを離れる。


全ては計画の為。


否定的な意見など挟む余地もない。


至極当たり前のことだ。何の問題も無い。


…………………が。


2日目の夜、急にニールが恋しくなった。


ベッドの上でゴロゴロ転がりながら、一人で孤独に身悶えていた。


何をやっているんだ僕はとか思わないこともないが、ニール不在5日目の現在、僕は本気でやつれていた。


眠れない。


ニールのいないトレミーで寝ろとか無理だ。


安心感がまったく無い。


「…………く……」


耐え切れなくなり、僕は重い頭を上げて端末を取り出す。


電源を入れてパスワードを入力し、画像用のデータフォルダを開く。


中身は言うまでもなくニールの画像で埋め尽くされている。


もちろん本人の許可なしで秘密裏に手に入れたものだ。


「……………だめだ…」


何度か画面をスクロールしてお気に入りの画像をしばらく眺めた後、僕は呟いた。


…昨日まではこの策で何とかなったのに……。


今となっては、画像ごときでは物足りない。



「………寂しい。」



寂しすぎて消えてしまいたい。


僕はどうしたらいい…?


早く彼に会いたい。


でも会えるまでの残り2日間、僕は果たして生き残れるのだろうか。


「…………無理だ」


このままだと僕は孤独死する。


……ニール成分の有効な補給方法をただちに考える必要がある…。


「……………。」


とりあえず僕は気力を振り絞って椅子から立ち上がり、


自室を出ることにした。


向かった先は、


ニールの部屋だった。







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