テロリストの子育て
□第1話
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明け方晋助様が薄汚いガキをつれて帰ってきた
「なんスかそのガキ!まさか…隠し子じゃ!?」
「来島ァ、コイツを風呂にいれてこい」
命令されれば仕方がない
いまいち納得のいかないまま子供を風呂に連れて行く
「ほらこれで頭洗って、こっちで体洗って、って聞いてる??」
『あわあわきれー!!あわあわー!』
子供は泡で遊ぶのに夢中で全く話を聞いていない
ハァ…。ガキの世話なんてした事ないから、どうしていいか分からないっス!
「ッチ、洗ってやっから腕上げるっス‼️ほ、ほら、ば、ばんざーい!」
『きゃははっ♪ばんざーい!!』
気に入ったのかキャッキャと笑いながら万歳を繰り返す子供
子供ってこんな事で笑うんスか?単純なもんスね〜
「ところでお前名前は?晋助様とどんな関係なんスか?」
『美月ってゆーの!しんしゅけしゃまってだれ?』
晋助様をしんしゅけしゃまと言う子供に思わず苦笑いが溢れる
「しんしゅけしゃまじゃなくて“しんすけさま”っスよ。」
お前を連れてきたカッコイイ人のお名前ッス。と教えてやれば
『ほぇ〜。しんしゅけしゃまってお名前なの?ながいね〜』
「いや高杉晋助って言う名前で…」
『ふぅん。しんしゅけ‼️』
「呼び捨てにしたら駄目っスよ〜」
子供は何で?と首を傾げる
何でって……
「何でもっス!」
美月になんと説明していいか分からず適当に誤魔化す
はぁ、子供って何でも聞きたがるッスね…。だから子供は好きになれないっス
『しんしゅけしゃまカッコイイね!!』
前言撤回
好きに慣れそうだ
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「来島また子ッス。"また子ちゃん"と呼ぶッス」
『たまこちゃん!!』
「たまこじゃねーよ!!また子ォォォ!!」