籠の歌鳥。
□歌姫の国・メイサ
1ページ/4ページ
私をとらえる見えない鎖。
からめられたその鎖に、空の飛び方などとうの昔に忘れてしまったと思っていた。
『ねぇ、鳥籠の外に出てみたくない−−?』
そう言って、艶やかな笑みを浮かべたあなた。
黒髪の間からは楽しそうな灰褐色の瞳が私を覗いていた。
なんでもいい。
この鎖から逃れられるなら。
もう、籠の鳥はイヤ…――。
→
次へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ