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□まい ふれんど!
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「ひっじかたくーん」

「へ? あ…、坂田と、高杉? って、え、ちょっちょっ! 何すんだテメェ!?」

便器に向かいチャックを下げていた土方を後から急に抱きしめてきた銀時に、驚いたように目を見開き、離せ! とジタバタと暴れ抵抗する土方。
そんな土方の前ににやりと笑った高杉が現れ、ぐいぐいと高杉に押されるは銀時に引っ張られるはで一つのトイレの個室に押し込まれていった。

ガシャン、と鍵のかかった音が自分達以外誰もいないトイレに響く。


「お久しぶり、土方くん」

「ちょっくら相手してくれや」

「え、え……?」

にやにや笑う二人に、いまだ状況が読み込めない人が一人。土方はだらしなくもチャックを開けたまま瞬きをぱちぱちと繰り返し、キョトンと二人を見ていた。
普段の大人っぽい表情から離れた土方の顔に、興奮が高まっていく二人。

一つの個室に男三人。さすがに狭いが、今の二人にそんなことは頭になかった。


「よくもまぁ土方は、俺達のことを無視してくれたなァ?」

「銀さん達傷付いちゃったなー」

「それはテメェらが悪いだろ」

「土方だって喜んでたくせに」

「喜んでなんかねぇ! ……っ、俺はお前らと話すことなんかない、出せ」

「俺達にはあるんですうー」

「っひあ」

二人をくぐり抜け個室から出ようとする土方に、銀時は開けっ放しのチャックから手を差し込み下着越しにぎゅっと性器を握った。
急な刺激に声が出てしまったことを恥じるように土方は頬を赤く染め、眉間にしわを寄せながら下唇を噛み締める。

急所を握りこまれてしまい、無駄な抵抗はやめ固まる土方。
そんな土方に「やっとゆっくりお話できるね」と、銀時は口角を上げた。


「最近抜いてなかったりする?」

「や…っ、さわん、な」

下着越しに銀時は指の腹で、土方の性器を撫でるように刺激してやる。
すると土方は顔を真っ赤に染めたと思えば逸らし、ぴくりと身体を震わせた。
そんな土方の姿に高杉は己の唇を舐め上げた。


「なんで俺らのこと無視しやがったんだ、土方ァ」

「テメェらが、…ん、変なこと、するから…!」

「変なことじゃなくて、えっちなことね」

「ちが……っ! く、ないけ、ど」

「照れることねーぞ土方。まぁ、童貞な土方には刺激が強かったかもな」

馬鹿にするように高杉はククッ、と笑いをこぼすと、逸らしたことで二人の目の前に無防備にさらけ出された土方の耳をぺろりと舐めた。そして舌を突き出すと、わざとらしくくちゅくちゅと音を鳴らし、耳を犯していく。


「ひ…っ! ふふふふざけんな!」

「俺ァいつでも大真面目だぜェ」

「あ、土方硬くなってきた」

若い身体は触られればすぐ反応してしまうもので、銀時の指と高杉の舌で性器は反応を示していた。
それにもともと性に対して淡泊なほうである土方は、銀時の言う通り最近抜いておらず、素直に快感を拾いあげる。

感じてしまっていたのを見られた羞恥に、じわりと瞳が濡れた。



「俺はただ、お前らと友達として仲良く、したかっただけなのに…!」






「ごめん、むり」
「俺達は土方とセックスしたいって、そういう目で見てっから」


土方の顔がくしゃりと歪む。
羞恥と屈辱がごちゃまぜになった感情から泣きそうになる。そんな姿を見られたらまた屈辱だと、奥歯をぎしりと噛み締めた。

高杉の舌が耳から離れていく。唾液で濡れた耳が風が当たるとひんやりと冷たくて、ふるりと背筋が震える。


「教室戻んねーと、授業始まるから、!」


もう、やめてくれ。と頼むように土方は二人の肩を精一杯押した。
だが土方の言葉にも力にも揺らがない二人に、土方は眉間にしわを寄せる。


「授業よりも土方のこと、触りたいに決まってんじゃん」


当然のように答えた銀時は、土方のズボンに手をかけた。



キーンコーンカーンコーン、と無情にも鳴り響く授業を告げる鐘に、しばらくは解放されないのだとわかり、やっぱり泣きたくなった。


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