雑食倉庫
□ある日の朝
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ふと肌寒さに目が覚めると目の前に塩の顔があった。
(あー…そっか、昨日泊まったんだった…っ!)動こうとした体に鈍い痛みが走る。
枕元の時計を見ると昼過ぎだった。
静かに溜め息を吐き塩の寝顔を見つめていると、モゾモゾと塩の手が腰に触れた。
「っ…起きてるだろ馬鹿…」シャツだけを着た胡椒の素肌を撫でる手を掴み、寝惚けた塩に軽く頭突きをする。
「う!いてー…お前が動くから隙間からの冷気で目が覚めたんだよ…つか寒い」愚痴りながら起きる塩に笑ってしまう。「ちょ、離れてよ」寝惚けている塩は強い力で胡椒の腰を抱いた。
掴んでいた手ごと抱き締められて身動きが取れない。
「んー…寒い」「せんせー俺体痛いんだけどー」「悪かったって…まじ寒いし眠い…明日休みだろ?もう少し寝ようぜ」胡椒の髪に顔を埋めながら囁いた。「…自分勝手」「はいはい」塩は諦めて寝ようとした胡椒に笑顔を浮かべる。
「おやすみ…胡椒」そう言い、額にキスをして目を閉じる塩に真っ赤な顔を見られなくて良かったと思う。
(不意打ちだよ…せんせー)寝息をたて始めた塩の鎖骨にキスをして自分もまた寝ようと目を閉じた。