CP小説短編 NL

□again
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あたしは、今、現世で普通の生活を送っている。
黒崎君は死神の力を失って、黒崎君も普通の生活に戻った。


皆、『普通』に戻ったんだよね?


けど……、あたしにとっては、普通じゃ無いんだ。


だって、『あの人』が居ない。
ウルキオラさんが居ないんじゃ、あたしの生活は普通にはならないの。


あたしたちは、想いあってた。


ウルキオラさん、最初の頃は冷たくて、あたしの事嫌ってるのかなって思ってたけど、本当は違った。


人に物事を伝えるのが苦手で、接し方がわからなくて、ずっと悩んでただけだった。


それに気付いたら、いつの間にかウルキオラさんの事が好きになってて、ウルキオラさんがどんなに酷いことを言っても、気にならないようになってた。
だって、ウルキオラさんは不器用で、自分を伝えるのが下手なだけだから。


それは、ウルキオラさんが時々、とっても優しそうな目をしていたから、わかったこと。


それでね、あたしがウルキオラさんと想いあってるっていうのはね、


………ウルキオラさんが、言ってたんだ。


――『……最近、お前と居ると、妙に落ち着かん。孔の辺りがざわつくようだ』


だから、それは恋なんだよ、って教えてあげたの。
最初は驚いたみたいな顔してたけど、いつもみたいに否定せずに認めてくれた。


それから、あたしたちは両想いなんだって気付いて、付き合いだした。


最初は、皆の所に戻りたくて戻りたくて、仕方なかったあたしは、ここに居てもいいかなっ、て思えるようになったの。
これも全て、ウルキオラさんのおかげ。


ウルキオラさんが会いに来れるのは、義務的な事をするときだけだったけど、それだけで幸せだった。
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