CP小説短編 BL
□お前は俺のもの
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グリムジョーの意識は、急激に浮上した。
目を開けると、目の前に見えるのは愛しき破面の漆黒の髪と割れた仮面。
自分より小さな体。
最近恋人になったばかりの第四十刃、ウルキオラ・シファーだ。
覚えているのは、最初は嫌で嫌で仕方なかった奴で、しょっちゅう攻撃を仕掛けていたこと。
今思えば、そのころからだったのかも知れない。
ウルキオラの視線が変わっていったのは…
そして、最近、ウルキオラはグリムジョーに告白した。
最初は男同士なんてと思ったが、ウルキオラの真剣な眼を見るとなんとも言えなくなり、いつの間にか承諾してしまった。
それから恋人となったが、バレないようにするのが大変だった。
ノイトラにバレたらからかわれると思ったからだ。
それでも今は気にしない。
だんだんウルキオラが隣に居るのが当たり前に思えてきて、自分がいつの間にか愛しく思っているのがわかった。
だから周りになんと言われようとも気にしていない。
互いに好きだから付き合っているのだから。
グリムジョーはウルキオラに手は出していない。
今は出さなくても側に居るだけで十分だから。
それだけで虚ろが満たされる気がするから。
グリムジョーは隣で寝ているウルキオラの頭をそっと撫でた。
そうすると、ウルキオラが僅かに身じろぎする。
だが起きる気配は無いようだ。
その時に、耳元にそっと囁いた。
「…ウルキオラ……、テメェは一生、俺のもんだ」
End