Story.W
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視線に堪えられなくなった私は、あの後ペコリと90度で見事な直角のお辞儀をして逃げた。
しばらくするとみんなワラワラとナースステーションに帰って来たので、やっとこさ仕事を教えてもらった。
そんなこんなでペキペキとアンプルカットをしながら、さっきのはたけカカシなる人物について聞いていた。
別に自分から聞いたわけでなく「本当にカカシさん知らないの?」と聞かれたから頷いたら、隣ではたけカカシ氏の話を喋り出したのだ。
彼は忍で、とっても強くて、里の誉れで、素敵なお顔で、何か知らないけどすっごく上手らしい。
はっきり言って彼に興味はないので、素敵なお顔ってどんなのかしら?とかすっごく上手って何なのかしら?とか思わない。
…本当に、おっ思わないんだからね!
そして、じゃんけん大会が開催されるのは洗髪の時だけじゃないらしい。
食事介助・検温・着替え等、何かケアする度にじゃんけん大会が開催されるのは如何なものかと…
この国の為に危険な仕事をしてくれている方に言う事じゃないだろうけど、はっきり言って入院しないでくれ!
チャクラ切れくらい自宅で何とかして下さい!
なんて本人には言えないので、自分の中だけで思いきり叫んでおく。
その間も隣からはたけカカシ氏の情報が聞こえてきていたが、適当に相槌をうって聞き流しておいた。
よく分かんないけど、はたけカカシ氏には近づかないでおこうと決めました。
普段は外来だから近づく事もないんだけどね。