Story.V


□第三話
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私達が終わりを迎える場所には誰もおらず、ほっと胸をなでおろした。

こんな場面、誰かに見られたら気まずいしね。


「演習場?修行でもするの?」


後ろから聞こえてきた声にそういえばカカシも居たことを思い出して、こんな時に自分の世界に入っていた自分自身に苦笑した。

大きく息を吐き出してからカカシへと振り返る。

いつもと変わらない眠そうな右目を見つめて口から終わりの言葉を紡ぐ。


「もう終わりにしよう」

「シオリ?それってどういう意味?」


唯一見えている右目を見開いて驚いたらしいカカシが聞いてくる。

あれ?話の内容予想できてたんじゃないの?私を惨めにさせない為に驚いた演技してくれてるのかな?

そんな自分の都合のいいように考えている自分が嫌になってくる。


「別れようって事」

「…どういう…こと?」


━━はあ?カカシって馬鹿なの?

別れを切り出した事によって変な緊張は解けたけど、カカシの馬鹿っぷりに疲れが蓄積されていく。

呆れた視線をカカシに向けて、盛大に溜め息を吐き出す。


「別れてからも任務一緒になる事あったら宜しく」


それだけカカシに伝えて家に向かって歩こうと足を踏み出した時、腕を引かれてバランスを崩した。


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