Story.U
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「誰に?」
「っ!?」
急に聞こえた声に驚いて声にならない悲鳴が口からでた。
振り返ればそこには銀髪の忍。
この上忍は何でここにいるんだ?コイツ任務ないのか?
「今日も栞ちゃんの監視、俺なんだよネ」
なるほど。読心術とはなかなかやりやがりますね、こんにゃろー。
「別に心の中読んだわけじゃないヨ。顔に書いてあるから答えてるだけ」
「さいでっか」
「で、誰に会いたいの?」
「…内緒」
「ふ〜ん」
探るようなカカシ先生の目がここここここ怖い…
いつもは眠そうな目してるくせに、何でこんなに鋭い目になるのかわからん。
その目は着脱可能で色んな目を付け替えてるんですかね?
…だから私をそんな穴でも開けたろかみたいな目力で見んじゃねーよ!
もうヤダおかーさあああああああん
冷や汗が噴き出して見るからに動揺している私はめちゃくちゃ怪しい人物だろう。
「まあいいや。で、どこに行こうとしてたの?」
「へ?ああ、ツバキさんの家に行こうかと」
「何で?」
「置いたままになってる服を取りに行こうと思って。ユリさんにもらった服が置きっぱなしになってるんです」
「そう。道わかんないでしょ?俺も行くよ」
「…ありがとうございます」
えええええええええ、何でまたカカシ先生と出かけなきゃいけないの?
もうあの視線に耐えられる自信ないよ、私のライフ昨日から0のままだよ。
でも道わかんないし私監視されてるし断るなんてできない…
今日は私の命日になるかもしれない…
お母さん、栞はもうダメかもしれません