Main 本田
□綺麗事
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「俺、好きな人が出来たんだ。」
突然の出来事だった。
付き合っているはずの彼からの突然の別れの話。
私がどうして?と聞くと
照れたようにさっきの言葉を吐いた
その瞬間とてつもない怒りと悲しさが出てきた。
なぜに彼女の前でそんな顔ができるの?
「お前のことが一番だと思っていたけど、違ったんだ。俺の好きな人は、本気で守りたいって思うんだ。」
彼が好きになった人は会社の同僚
なんてベタな話だろうと他人事のように思ってしまう。
彼は一度決めたことは曲げない人だから
きっと私が嫌だと言っても受け入れてくれないだろう。
だから私は彼の言うことを聞くしかない
「うん・・・わかった。」
私が別れを了承すると彼はホッとしたように息を吐いた
「ありがとう。じゃあ荷物はいつ片付けに来る?」