零崎一賊の最愛家賊

□10.帰宅中
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「え、あ、あなたは、えーっと、確か、銀次さんの、お友達の、」


アワアワとレナは対応に困っている。
対する花月も、彼女に何と言えばいいのかわからない。


「えーっ、と・・・・こんなに強かったん、だ?」

「へ、あ、えぇっと、こ、これは・・・」


オロオロとレナは何とかこの場を凌ごうとする。
彼女の視線は、相当焦っているのか、全く定まっていなかった。
花月はとりあえずレナを落ち着かせようと考える。












すると、








「おやおや。私を差し置いて、もう仲良くなってしまったんですか?」

「! 兄さん!?」


いつのまにか、花月の後ろに赤屍が立っていた。
その直後。


主様!」










「「・・・・・・・は?」」


その声に、花月はもう一度彼女を見た。
レナもポッカーンと口を開けて花月を見る。
赤屍は二人の声がハモッたのが可笑しかったのか、クスクス笑っている。


「そういえば、レナにはまだ言っていませんでしたね。新しい家賊のこと。」

「えっ。」

「絃識君、紹介しますね。












私の闇口です。」

「闇口レナです。主様の家賊とは露知らず、挨拶が遅くなって申し訳ございません。」

「あ、いや、そんなに硬くならなくても・・・・・。」


ペコリと頭を下げたレナに、花月はブンブンと両手を振る。


「クス・・・・。絃識君の言うとおり、そこまで硬くなる必要はないですよ。」

「申し訳ございません。」

「いや、謝らなくていいですけど。」


硬すぎるのが難点なんですよ、と赤屍は苦笑いした。

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