零崎一賊の最愛家賊
□9.夢中魔女
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目を開けると、赤屍の部屋の天井だった。
隣で寝ていた赤屍はもういない。
ボーッと、花月は夢の中でのことを思い出していた。
(紅織さん・・・・・。誰かに似てた気がしたんだけど・・・・誰だろう?)
そんな事を考えながら、起き上がり、部屋を出る。
う〜んと首を傾げながら、リビングへ向かう。
「あ、絃識君おはようございますっ!」
「おはよう・・・。」
「やはり人識が起きてこないでやんすね。」
リビングに入ると、舞織、砥石、蝉丸がテーブルについていた。
「おや。絃識君、おはようございます。」
そして、赤屍が台所から顔を覗かせる。
その赤屍の顔を見て、花月はハッとした。
(そうか・・・・。)
「?どうかしましたか?」
「う、ううん。おはよう、兄さん。」
(紅織さん・・・・・・・・・
・・・・・・・兄さんに、似てたんだ。)
少しの間、花月の目は赤屍から離れなかった。
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