零崎一賊の最愛家賊

□1.家賊
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しばらく行くと、目の前に超高層マンションが見えてきた。


「あそこですよ♪」

「うわ・・・・すごいんだ・・・。」


そして、自動ドアを入り玄関ホールに入る。
鍵が無いとマンション内に入れないタイプらしく、伊織はポチポチと部屋番号を押した。


『はい。』

「その声は砥石くんですか?伊織ちゃんですよ〜。」

『おかえり。今開ける。』


その声とともに、ガラスの扉が開いた。


「花月くん早く早くっ。」

「あ、うん。」


伊織について行きエレベーターに乗る。


「ポチッと。」


そういって伊織は最上階のボタンを押した。
相当大きなマンションだから、最上階は一番いい部屋なんだろうなぁと花月は思った。
十兵衛や雨流は心配しているだろうか?
今は夕方4時。
花月が大量虐殺を行ったのは無限城のすぐ近くで、あんな状況になっている事はそう珍しくない。
だからそれほどの騒ぎにはならないだろう。
そんな事を考えている内に、あっというまに最上階についた。


「こっちですよっ。」


エレベーターホールを右に曲がり、一番奥の部屋。


「だだいまで〜っす♪」

「お邪魔します・・・・。」


飛びこむように部屋に入る伊織の後ろから、花月はそうっと部屋に入った。
花月は周りをキョロキョロと見渡しながらトタトタッと駆けていく伊織について行く。


「ただいまです人識くん♪砥石くん♪」


リビングの扉を開け、伊織はビシッと片手を上げた。


「ん、おかえり伊織ちゃん。」

「おかえり。」

「あり?銀識さんは?」

「仕事から帰ってきて今風呂。」

「えぇえぇぇ〜っ。折角新しい家賊連れてきたのに・・・・。」

「「!!!」」

「紹介しますね!どうぞ入ってください♪」


伊織は後ろに立っていた花月の手を引きリビングに入れた。


「お、すっげぇべっぴんさんじゃねぇか。」

「うん。」

「そうなんですけどねぇ〜実はこの人男性です。」

「「えぇ!!!?」」

「えっと・・・風鳥院花月です。」


自己紹介をして、軽く頭を下げた。


「じゃあ私は銀識さん呼んでくるのでその辺に座って待っててくださいね♪」


そう言って伊織はリビングから出て行った。
花月は「失礼します・・・。」と言って、人識と砥石に向かい合う様に座った。

沈黙。


「えっと・・・俺は零崎人識。よろしくな。」

「僕は石凪砥石。よろしく。」

「よろしく・・・・。」


・・・沈黙。


「・・・。すげぇ綺麗な顔してるけどよ、女に間違われねぇ?」

「僕達も最初見た時、間違えた死ね。」

「伊織ちゃんにも言われたね。うん、よくあるよ。」

「やっぱりな〜。」


・・・・・・沈黙。

喋る事が無くなってしまい、長い沈黙が流れる。
しばらくして、バタバタバタと廊下を走る音が聞こえてきて、伊織が勢いよく扉を開けた。


「銀識さん今来ますからね!喜んでましたよ!」








「もう来ましたけど。」








「うきゃあっ!」

「・・・・えっ。」

伊織の真後ろに現れた人物に、花月は伊織とは別の意味で驚いていた。














「・・・・ジャッカル?」

「おや?花月クンじゃないですか。」















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