零崎一賊の最愛家賊
□14.色恋問題
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一方、その頃。
何処からか二つの影が、裏新宿に現れる。
「蔵人君に、また家賊が増えたらしいよ。」
一方の影が話す。
「“朱音ちゃん”は、もう会ったみたいだ。」
もう一方は黙っている。
「さすが、“朱音ちゃん”の息子だよね。
《人類最愛》・・・か。人類のすべてを愛す彼には相応しい。
《史上最恐の魔女》の息子にはピッタリさ。」
彼を。
《人類最愛》を。
我が子のように愛す彼女は言う。
「明日、あの子がよく行くらしい喫茶店で待とうかな。」
彼女は笑う。
そして、二つの影は姿を消した。
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