零崎一賊の最愛家賊

□14.色恋問題
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「兄さんが猛烈にウザイ時の対処法教えて。」

『いきなり電話してきた第一声がそれかよ。』


鴉の濡れ羽島からの帰りのクルーザーで。
花月は人識に電話していた。
となりの赤屍は物凄く落ち込んでいた。
花月が鴉の濡れ羽島での事を説明する。


『あぁ・・・香織のねーちゃんな・・・。』

「ねぇ香織さんてどんな人なの?化織ちゃん、全然教えてくれなかったんだけど。」

『化織はもったいぶんのが好きなんだよ・・・。まあ家賊になる前はバネさんの片思いの相手だった。』

「へー。」

『家賊になった時、正直バネさんはショックだったらしい。』

「近親相姦になるから?」

『鋭いな。』

「いつだったか双識兄さんが『近親相姦は駄目だからね!』って言ってた気がする。」

『兄貴・・・・。』

「でも一応恋人同士にはなってるんだね。」

『そーそー。「もういっそのこと近親相姦でいいから結婚して下さい!」ってバネさん、兄貴の前で堂々と叫ぶから家賊内で乱闘が起きちまってよ。』

「『付き合って』じゃなくて『結婚して』なのが兄さんらしいね。」

『兄貴とバネさんはお互い得物出してマジ喧嘩だし、香織のねーちゃんはいきなりのプロポーズに放心状態だし、曲識のにーちゃんは「悪くない」しか言わねーし、伊織ちゃんと大将は喧嘩止めようとして巻き添え食らったし、レナちゃんに電話したら「私に主様の邪魔はできません」で切られたし、軍曹に電話したら「ほっとけ」で一掃されたりで大変だったぜ・・・・。』

「つくづく君も苦労人だね。」

『おうよ。まあ、そういう訳で、一応公認の仲にはなった。でもバネさんには家賊としての実感沸かなかったみたいでよ。恋人としては認識してても家賊としての認識は薄かったんだな。』

「あ、成る程ね。」


だから家賊の紹介忘れてた訳か。
恐らく、似たようなことで何度も喧嘩したのだろう。


「で、本題は酷く落ち込んでてその様子が限り無くウザイ時の兄さんへの対処法なんだけど。」

『あ〜・・・・。そういうのは軍曹の方が知ってると思うぜ?軍曹の携帯番号送ってやろうか?』

「蝉丸さん?わかった、聞いてみるから送って。」

『りょーかい。ゞ』


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