天馬の騎士

□暗黒魔導士クイスター(全4ページ)
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レルフは天馬に股がって、レデュースに股がるザークと隣歩く。


「けど…ザーク。どうしてここへ?」


「ああ…はい。ユルーマ王女捜索の為に、メルソナ国境で陣を張っていたんですが…」


(…嫌な予感がする…)


「メルソナ国で食料調達しようと向かっていたんですけど、レルフ様の悲鳴が聞こえたので」


「やっぱりな…。あのね、メルソナ国境に居たんなら…迷うはずがないだろう?何で南下しないで北上してんの…」


「北上?おかしいですね…。南西に向かってたんですけど」


「メルソナ国境から真っ直ぐ南下しなきゃ駄目なんだってば!!!ザーク…ふざけてるのか?」


「滅相もない…。俺は至って冷静です」


「少しは焦ってくれ…」


レルフと天馬は深く溜め息をついた。


「マローラとマリスはフンガモンガに乗ってんのに…。どうやって追い抜いたんだろ…」


「何か仰いましたか?」


「ううん。ねえ、黒騎士団はどうしたの?」


「そういえば…置き去りですね」


「…ふぅ…これで良いのだろうか、我が国の主力指揮官は…」


「スコームが居るんで、大丈夫でしょう。さあ、早くユルーマ王女を助けに行きましょう」


「…ハァ…」


二人は森を抜ける為に北上する。


迷いの森は本当に複雑で…レルフが魔法で木を倒しながら道しるべを作る。


迷いの森には生き物が無く…食料に困ったがその頃には森を抜ける事が出来た。


森を抜けても空は暗く…その先には平原があり、遠くには物凄い高い壁がそびえている。


壁は地平線に広がり…入り口は一つしかないようだ。


平原を歩いていると…いきなり足元が発火した。


「うわっ!」


「誰だ!!」


ザークが槍の尖端を向ける。


暗闇に、影が映った。


馬に股がった、女のようだ…。
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