天馬の騎士

□魔槍騎士ボルゴ(全6ページ)
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レルフとマローラは…フンガモンガに手綱を取り付け、背中に股がって走っていた。


「守護聖獣は凄いんだな…。凶暴なフンガモンガを小さくしたり大きくしたりなんかしてさ」


「だが…俺は八虫類が苦手でな。そっちの方は任せても良いだろうか」


「ああ」


フンガモンガは足が速い。


なので、二時間ほどで港町ボルンに辿り着く事が出来た。


マローラは精神統一する。


「…船で、向かっているのは…」


「………」


「…何だ?城…?趣味が悪い城へ向かっているぞ…」


「趣味が悪い城…。黄金の城かい?」


「ああ…」


マローラは息を吐く。


「間違いない…。リアンブルグ国だ…」


「では、すぐに向かおう」


マローラは巨大なフンガモンガをヒヨコへと変化させた。


持ち運び便利な乗り物だ…。


乗船手続きを取って、船を待つ事になった。


「どのくらい待てば良い?」


「三時間…。あああ!!!国所有の船は出せないし…ユルーマぁああ!!!」


レルフは地平線に向かって叫んだ。


「…マローラ。ユルーマが宝玉の首飾りを持ってるんならさ…」


「ん?」


「君…宝玉に宿る事は出来ないの?」


「ふむ…。遠過ぎるのだ。宝玉に触れなければならない」


「…そうか…」


「………」


二人は船を待った。


三時間後、リアンブルグ国への連絡船が到着した。


「レルフ様ぁあ!!!」


船に乗ろうとした二人は驚いて振り向いた。


「マリス?!!!」


「キャアアア!!!」


天馬に股がっていたマリスは船の上に叩き落とされる。


「あああん!!!トーナ様!!!酷いよ!!!」


「乗者じゃねぇ奴を乗せるなんて…あああ…体がカユいぜ…」


トーナが船の上に飛び降りた。


「無銭乗船!!!」


言われ、レルフは渋々…お金を支払った。
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