キミと恋愛中
□自由すぎるのもほどほどに
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暗闇の中に誰かいる。
その人物は私に近付き唇にキスをした。
私はこれが夢だと思いあまり気にしなかった。
「ふぁ、よく寝たわ」
今何時だろと時計を見たら針が丁度6時を指している。
そろそろ起きるか。
身体を起こそうとしたら何かに乗っかられていて起きれない。
つか、重い!
「ん、起きたの〜?」
と私の上から声が聞こえた。
「な、なんであんたがここにいるのよ!!!」
いるはずのない人物が私の部屋に居て驚く。
「え、ダメなのー?」
と聞いてくるから咄嗟にダメと言おうとしたが今日は紫原が私の家に泊まる事になっていたので、どうでも良くなった。
「べつにいいや」
「そ、じゃあ、んっ…」
一瞬何が起こったのかわからなくなった。
あいつの唇が私の唇に重なり、顎を掬い口を開かせた紫原は私の咥内に舌を侵入させ歯列をなぞり舌と舌を絡ませ犯す。
力が抜けたようにされるがままの私は顔を真っ赤にしてるのが分かるほど恥ずかしい。
首筋に顔を埋める紫原。
「っ…!!…痛いっ……」
やつは何を思っ
たのか分からないが、私の首筋に噛み付いた。
「アララ、痛かったー?」
「当たり前だっ!普通噛む奴がいるか!?」
「いるしー!ここに!」
「おまえもう死ねっ!」
****
私と紫原の変なやり取りを終わらせ夕食にする。
今日の献立は和食!
味噌汁、白米、アジの開き、漬け物!
「お菓子は?」
「ないよ!さっさと食べて!」
「はーい」
紫原は渋々と言った感じでご飯を食べはじめた。
食後に昼間作ったスコーンとゼリーを紫原にあげると大喜びした。
「全部食べていい?」
「いや、ちょっとずつ食べなよ」
「えー!全部食べちゃダメなの」
手間の掛かる子供みたいに駄々をこねる。
「もう、勝手にすれば?」
「じゃあ、全部たべるしー!」
「お前な…」
スコーンに手を延ばし口の中に放り込み黙々と食べる。
さっきまでご飯を食べていたのにまだ食べれてしまう紫原に私は度肝を抜かれた。
よく食べる事は知っていたがここまで食欲があるとは思わなかった。
「あんた、今日泊まってくんでしょ?」
「そうだけどー」
当たり前のよう応え
るこいつに嫌気がしてくるが紫原をここから追い出すのは手間がかかるしな。
「泊まってもいいが私の部屋に入って来るなよ!」
「はーい」
「よろしい。じゃあ、私は寝るから。おやすみ」
「おやすみー」