キミと恋愛中
□そして黄色はいなくなる
2ページ/2ページ
体育館の入り口の所についた時に征十郎様が仁王立ちで待っていてもう、色々終わったと悟った私は全部涼のせいにした。
「あ、あのね、…遅れたのは黄瀬くんのせいなの」
「えええっ!!りまっち酷いッス!!」
「と黄瀬は言ってるみたいだがどういう事だりま」
ちょっ、征十郎様キレぎみだよ。私死んじゃう系?殺されちゃう系?
嘘ついたのダメだった?
「えっと、あか、しくんは…私よりも…黄瀬くん信じるの?」
首をコテンッと横にして征十郎を見上げる。
この、格好だからあんまり効き目ないかも。
てか、もうこれしか死亡フラグ回避方法ないだろう。
まだ死にたくないしね。
「ksとりまの、どっちかなんて言われたらりまをオレは信じるに決まってるだろ」
「う、嬉しいよ…やっぱ、私赤司くんの事…大好き」
「そんなの当たり前だろ。オレとお前は付き合ってるんだから」
マジかよ、私征十郎と付き合ってたのかよ。知らなかった。
「は、初耳だよ…」
「オレが今決めたから当たり前だろ」
ちょ、ツッコミどころ満載じゃん!!
「…拒否権は?…」
「ないな、この話は今度ゆっくりしようか。オレは黄瀬と話があるから先に行ってきな」
「うん……」
征十郎に背中を押されて私が体育館の中に入るなり外から聞こえてくる涼の断末魔。
哀れななり。
「あれ、どうしたの〜?」
気だるそうな喋り方の巨人は見上げないと見えない。
「今日からマネジャー…やることになったの」
「ふーん、そなんだ。てか赤ちんどこだし〜」
私のことなんかどうでも良さそうな感じだなこいつ。
「んー、知らないな」
ちょっと意地悪ついでに嘘吐いてやった。
「あっそ、そうだオレ今のあんたの事そんな好きじゃないかも」
一々言わんでいいわ!
紫原くんってよくわかんないやつだな。
私は紫原くんに言われた言葉が頭の中に残り苛々しながらマネジャーの仕事をやった。
途中でさつきに今日は変だよって言われたりもしたがそうなのかもしれない。
そういえば今日の部活で涼見なかったけど死んだの?
その後涼を見たやつはいなかった。