キミと恋愛中

□そして黄色はいなくなる
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マネジャー業を征十郎様にやると言ってしまったから体育館に向かってるのだが私は今修羅場ってやつを見てる。
私は茂みに隠れて様子を伺う。



「もう、黄瀬くんなんか嫌いなっ!」

バッチンー

と涼に平手打ちをする女子。
一瞬驚いたのか目を見開くが直ぐにいつもの感じに直る。



「っ!嫌いでいいッスよ。オレが好きでいてもらいたい人は1人だけッス」
なんかこいつかっこいい事言ってる。
取り敢えず、死ねよイケメン。


「そうなの、ならしかたないかな」
この女、涼の事ぶっておいた割には聞き分けいいな。


「そう言ってくれるとありがたいッス」
涼がニッコリ笑うと女の頬が紅くなった。
なんであの女頬が紅くなったのだろう?
あいつの事もう一発殴りたいのかな。

「こちらこそありがとう。ぶっちゃってゴメンね」



「これくらい大丈夫ッスよ!」


「それならいいんだけど…あっ、私用事あるから行くね!じゃあ部活頑張って」
女が手を振ると涼も手を振る。

あの女も見えなくなったし、そろそろ出るか。


「よっ!色男くん」
ちょっとからかってやろうと思ってそう言った。


「りまっちさっきの見てたんッスか?てか、その格好いつまでするつもりなんッスか?」
「うん、バッチリね!えっ、これは気が変わるまでするつもりだよ!それよりさ、保健室行こうぜ」
ニッコリと涼に笑いかけ手を差し出す。
そしたら、涼の耳が紅くなり何かブツブツ呟いている。

なんでこいつ紅くなってんだろう。
やっぱよく分からないな人間ってもんは。












保健室は相変わらずの無人で誰もいない。
仕方なく私がやる事にした。


「涼、頬出せ」
「なんか、そう言われると怖いッス。ってりまっち顔近い!!」
ちょっと顔が紅くなってる涼。



「そうかな?……はい、終わったよ」


「ありがとうッス!」
「いえいえ、てかあんたまだ顔紅いよ。熱かな」
涼のおでこに私のおでこを重ねるがそんなにおでこは熱くない。


「りまっち、大丈夫ッスよ!ただ、…少しの間こうしててもいいッスか?」
急に立たされて抱き寄せられビックリしたが涼が少し震えてる気がしたのでされるがままになっといた。


「うん、いいよ。今日だけの特別だからね?」

コクリと頷く涼はなんだか可愛かった。










暫く立ってから涼が部活忘れてたッスと騒ぎ出し私もそれで思い出した。
つか征十郎様に殺される。私死ぬんじゃね?
もう人生終わった的な。
「よし、涼!早く部活行こう!殺される前に行こう!」


「えっ!?殺されるって誰にッスか?」


「赤鬼に、ね!」
私は涼の手を握って全力疾走で体育館まで走る。

はたから見たらこれ、手を繋いでいるみたいに見えるがこれは仕方なくだ。
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