03/27の日記

11:55
恋より熱く、妬みより黒く
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主のお好きな舶来の珈琲。
正直美味いとは思えないが「恋より熱く、妬みより黒いんだってさ」楽しげに蘊蓄を傾ける主と共に頂くのであれば、苦瓜の絞り汁とて甘露だ。

「それは盲目に過ぎないか?」

自覚はあります。ですが、俺だって貴女の全てを肯定している訳ではないんですよ。
俺が少し目を離すと無茶をするし、書類を溜め込むし、俺を遠征に送り出すし、短刀達は甘やかし放題で、じじい共には無防備過ぎる。
私怨が混じっている?
それはきっと、この珈琲の所為でしょう。珈琲の様に熱くて黒い感情が俺を蝕んで、俺は壊れてしまいました。
……ああ、もう動けませんか?
何故って、大切な主君を傷付けたくないからですよ。潔癖な貴女はきっと全力で俺を拒むでしょうから。
仕え甲斐のある主から、俺も色々学んだんです。
だから主、忠実な犬に美味しい餌を。

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